4日目。13回戦東2局に水巻から親マンをアガっておきながら、またもラス。
自分としては納得の内容なのでいた仕方なし。やはりこの三人は隙がない。
14回戦、やはり納得の内容ではあったが、3着。残り半荘6回でマイナスが100近く。
この後さらにマイナスするようでは今回の最高位決定戦は終わってしまう…
15回戦、東2局にいきなり山場が来た。飯田が中をポンした9巡目、自分の手はこうなっていた。














飯田はおそらくピンズの一色手。ドラ表示牌の六を引っ張っていたので染まり切っていない
可能性もあるが、ポン出しの
を見る限りテンパイの可能性もけっこうある。
実際には











このマンガンイーシャンテンであった。
さて自分の手は
か
を切ればイーシャンテンであるが、
こんな手牌で飯田に放銃するわけにはいかないので
切りはない。
親の崇の第一打が
、飯田が3巡目に
でピンズ模様なのでカン二は比較的自信がある。
とりあえず
を切っておいて
を引いた時だけ
切りリーチという選択もあるが、
一枚切れの
をコーツにしてのアガりも捨てたくはない。
よってピンズを伸ばすことを前提にカン
ターツを払うことにした。
引きを考慮して
から。ところが同巡、下家水巻の手牌。












タンヤオドラドラ、
待ち!次巡


あたりを引いたら
絶対
切りで放銃になる。
次巡、自分のツモは…なんと
。













5200放銃を逃れていたとはもちろん知らなかった。こうなるとピンズが伸びればタンピンになる。
を切って東がコーツになる可能性を残す手もあるが、
引きのフォローを考えて打
。
飯田の
タンキはあまり警戒していない。
この後
、
と引いてタンピンリーチ、裏1でマンガンツモアガりとなるのだが、
後で譜を見てゾッとした。麻雀というのは本当に勝敗が紙一重なのである。
この半荘はこの後観戦記で土田さんにも賞賛していただいた7700を水巻からアガり、なんとかトップ。この日最後の16回戦に突入する。
15回戦終了時のポイントはこう。
佐藤崇 54.7
水巻渉 36.8
飯田正人 -38.0
村上淳 -56.5
まだ首位の崇と110以上の差がある。最終日のためには16回戦とりあえず崇よりも
上に立ちたいところだったが…思惑とは裏腹に崇トップのままオーラスを迎えた。
崇との差は10700、供託リーチ棒があるのでマンツモでトップだ。
ドラ 
結果は譜のとおりマンガンツモでトップ逆転となったのだが…本当に紙一重である。
残り2枚のカン
、飯田が持っていなければ山に2枚生き。リーチの決断に迷いはなかった。
先ほどのツモ
といい、この局のツモ
といい、ひとつズレていたら優勝していないだろう。
デジタル派がいまさら何を当たり前のことを…と思うだろう。
だが後から牌譜を見る度に思うのだ。麻雀の勝者と敗者は常に紙一重。
決して当然の勝ちなどないということを。
麻雀を語る人間には結果論者が多い。自分は将来、この体勢を変えたい。
こういうことも勝ったからやっと説得力を持つ。勝てなかった今までもずっと言い続けてきたことだ。
麻雀というゲームはベストを尽くしても結果は出ないこともある。ベストが何かも人によって変わる。
それでも競技麻雀のプロである限り、常に自分が信じるベストを尽くさなければならないし、
それが何故ベストなのかを説明する必要があると思う。逆に言えばそれができるプロは、
たとえリーグ戦や大会で結果が出せなくてももっと評価されるべきなのだ。
もちろん自分のベスト選択に説得力を持たせるためにはかなりの雀力が必要だ。
場を読む力、他人の手牌を推理する力…自分もまだまだ勉強の途中なのである。
真の麻雀プロになるためには、もっともっと雀力を磨く必要がある。勝つことよりも大事なことだと思う。
かくして久々にトータル順位が3位に浮上した。半荘一回戦終了時以来である。トータルも首位まで90ポイント。300以上離されたことを考えれば奇跡のような復活である。全ては最終日の初戦次第、やることは今までと同じであるが…続く
“
